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糖尿病で血糖が高い状態が長く続くことで末梢神経に栄養を運ぶ血管の壁が厚くなり、血流が悪くなって末梢神経線維の機能は低下し「ジンジン」「ピリピリ」したしびれが両足の指や足先から始まります。 その後末梢で動脈硬化が起こると、細い血管の血流が悪くなって神経に栄養が届かなくなり、手指の神経にしびれや痛み(最初はしびれの症状が現れ、時間とともに痛みが増していきます)の症状が現れます。 糖尿病の神経障害が進行すると「ジンジン」「ピリピリ」した手指のしびれや痛みの感覚、麻痺が気づきにくくなるため、怪我や火傷といった外傷を見過ごし、重症化し足が壊死し、足を切断しないといけない事もあるので、早めに医療機関への通院をしてください。
「ジンジン」や「ピリピリ」とした手指のしびれ、痛みは手根管症候群の主な症状です。 手根管症候群は親指、人差し指、中指、そして薬指の親指側半分に出やすいのが特徴で手首の手根管内で正中神経が圧迫されることで引き起こされ、妊娠期や更年期の女性に多く、夜間や明け方や目を覚ますと「ジンジン」や「ピリピリ」とした手指のしびれ、痛みの症状が強く出ることが特徴です。 手根管症候群の発症初期は示指、中指がしびれ、痛みがでますが、時間とともに母指(親指)から環指の母指側の3本半の指がしびれます(正中神経の支配領域)。症状が進行すると、細かいものがつまみにくくなったり、親指の付け根の筋肉がやせたりする運動麻痺も現れます。 仕事やスポーツでの手の使いすぎや骨折、ケガ、透析や糖尿病が原因で手根管症候群が発症することもあります。
肘部管症候群では、薬指と小指、手のひらや前腕の小指側がピリピリ、ジンジンとしたしびれや痛みを感じます。 肘の内側の骨付近を叩くとしびれが広がる、肘を曲げると症状が悪化する、 進行すると手のひらの小指側の筋肉が萎縮し、指が痩せて握力低下や細かい作業が困難になるなどの特徴があります。 これは、肘の内側にある「肘部管」というトンネルの中で尺骨神経が圧迫されることで起こります。 また指が変形して「かぎ爪指」と呼ばれる状態になることもあります。 肘部管症候群の原因としては神経を固定している靱帯やガングリオンなどの腫瘤による圧迫、加齢に伴う肘の変形 や子供のときの骨折による肘の変形、野球や柔道などのスポーツなどがあります。
片方だけ手指が「ジンジン」「ピリピリ」としびる場合は、脳梗塞・脳出血、脳腫瘍などの脳の病気を疑う必要があります。 手指のしびと合わせて顔のしびれや動かしにくさ、物が二つに見える、視野の半分が欠ける(視覚障害)、しゃべりにくさ(言語障害)や他人の言うことが理解などの症状があれば脳の病気の可能性が高くなります。 脳梗塞・脳出血、脳腫瘍などによって脳の感覚神経の通り道が梗塞や出血することで、片側の手指や足にしびれが現れます。 また、初期症状として、片側の手先と口の周りがしびれることがあり、言語障害、運動障害、意識障害、めまい、視覚障害、頭痛、けいれんといった症状も併せてみられます。
脳卒中(脳血管障害):脳出血、脳梗塞などの脳卒中によって運動神経・感覚神経が障害され、片方だけ手指や足が「ジンジン」「ピリピリ」したしびれなどが突然現れます。最も多いのは片麻痺で右脳が障害された場合には左半身に、左脳が障害された場合には右半身に症状が出ます。
両側の指先が徐々に、あるいは時々、しびれるような場合は、脳卒中の症状ではありません。
一過性脳虚血発作:一過性脳虚血発作とは、脳卒中の前兆として、発作的に片方だけ手指や足が「ジンジン」「ピリピリ」しびるなどの症状が現れ短期間(多くは5-10分程度が多く、ほとんどは1時間以内)で症状が全く消失します。
一過性脳虚血発作を治療しないで放置すると、3か月以内に15~20%の方が脳梗塞を発症し、さらにそのうち半数は発作を起こしてから48時間以内に脳梗塞になるとの報告もありますので、食事中に急に箸が正しく使えなくなったり、言葉がしゃべりにくいなどの症状がでてその後治まったとしても、すぐにかかりつけ医にご相談してください。
脳腫瘍:脳腫瘍が原因で手指や足が「ジンジン」「ピリピリ」しびれの症状がゆっくり進行します。ただし悪性の場合は、良性の場合より進行が早くなります。脳腫瘍の症状としてはしびれ以外に慢性的に頭痛と吐き気が続きます。
また頭痛は早朝に起こりやすく、体位を変えると痛みが増すなどの特徴があります。 吐き気は嘔吐が頻繁に起こります。
椎間板ヘルニア(腰椎椎間板ヘルニア・頸椎椎間板ヘルニア):椎間板ヘルニアは背骨のクッション材である椎間板(ついかんばん)から髄核が変形して飛び出し、神経を圧迫する病気です。椎間板ヘルニアが起こる部位によって腰痛、「ジンジン」「ピリピリ」した手指のしびれや足のしびれ、麻痺、足の筋力が低下したり、首や肩の痛み、腕や手のしびれ、足の麻痺(運動麻痺・感覚麻痺)、手の筋肉の萎縮などが起こります。椎間板ヘルニアが重症化すると、膀胱や直腸の神経が圧迫され、排尿・排便障害が生じます。 頻度が多いのが腰椎椎間板ヘルニアですが、腰椎椎間板ヘルニアの症状は片足のしびれです。首に起こる頚椎椎間板ヘルニアでは片手のしびれが症状として現れます。ヘルニアであれば両方に症状が現れることは少なく、左右どちらか片側に症状が出やすいのが特徴です。
「ジンジン」「ピリピリ」した手指のしびれの原因・病気に関する用語集
糖尿病:糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高い状態が続く疾患で、インスリン(血糖を下げるホルモン)の作用不足により引き起こされます。主に1型糖尿病(自己免疫や特発性が原因)と2型糖尿病(生活習慣との関連が強い)に分類されます。 人はブドウ糖をエネルギーとして利用しますが、糖尿病になると膵臓(すいぞう)で作られるインスリンというホルモンが不足したり、インスリン作用が低下することなどが原因となって、ブドウ糖(*1)をエネルギーとして利用できなくなり、血糖値が上昇(高血糖状態といいます)します。
慢性的な高血糖が続くと、体中の血管がしだいにぼろぼろになり、眼、腎臓、神経などの障害や、動脈硬化促進による心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞症などの合併症を誘発する可能性が高くなります。
椎間板ヘルニア:椎間板ヘルニア(腰椎椎間板ヘルニア・頸椎椎間板ヘルニア):椎間板ヘルニアは背骨のクッション材である椎間板(ついかんばん)から髄核が変形して飛び出し、神経を圧迫する病気です。椎間板ヘルニアが起こる部位によって腰痛、足のしびれ、麻痺、足の筋力が低下したり、首や肩の痛み、腕や手のしびれ、足の麻痺(運動麻痺・感覚麻痺)、手の筋肉の萎縮などが起こります。椎間板ヘルニアが重症化すると、膀胱や直腸の神経が圧迫され、排尿・排便障害が生じます
引用・参考文献
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