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血糖値スパイクとは、炭水化物を多く含む食事を摂取することで食後の血糖値が急上昇した後に急降下する状態です。
「血糖値スパイク」は、一般的な健康診断では見逃されやすいため、「隠れ糖尿病」とも呼ばれています。
血糖値スパイクの特徴として、食後の強い眠気や疲労感、集中力の低下やイライラ、めまい、動悸、頭痛、 食後に空腹感を強く感じるなどがあります。ひどくなると気絶、意識障害を起こすこともあります。また血糖値スパイクにより糖尿病発症リスクが高まります。血糖値スパイクを抑えるために食事の順番を変えたり・運動をしたり、GI値(グリセミックインデックス値)の低い食品を選んだりすることが重要です。
‐GI値が高い食べ物:白米、食パン、うどん、パスタ、ジャガイモ、ニンジン、チョコレート、ドーナツ、クッキー
‐GI値が低い食べ物:玄米、ライ麦パン、日本そば、キノコ類、海藻類、大豆食品
納豆などの大豆製品は血糖値スパイクを抑える効果があると言われています。納豆や大豆(枝豆)には食物繊維やイソフラボン、納豆菌など、血糖値の変動を穏やかにする働きがある成分が豊富に含まれているためです。 食べても痩せる、食べても体重が減る:糖尿病が悪化するとインスリンが必要量分泌されなかったり、インスリンの抵抗性(インスリンに反応しない)が生じて、食事から摂取する糖分(糖質・炭水化物)をエネルギーとして利用できなくなり(血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれない)、体脂肪や筋肉が分解されて体重が減少します。
糖尿病予備軍とは、糖尿病と診断されるほど血糖値は高くないものの、正常値よりは高くなってきている状態です。境界型糖尿病とも言われています。自覚症状がないため、健康診断などを受けた際にわかることが多いです。
糖尿病予備軍の基準
・HbA1c 6.5%未満
・空腹時血糖値が110~125mg/dL
または75g経口ブドウ糖負荷後2時間の血糖値が140~199mg/dL
隠れ糖尿病とは、健康診断などでの検査では空腹時血糖値が正常値でも、食後に血糖値が急激に上昇する状態を指します。これはHbA1cの値が糖尿病予備軍を示す5.6%以上であったり、食後高血糖の所見が見られたりするケースで、自覚症状がないまま体内の血管が損傷し、動脈硬化や将来的な心筋梗塞・脳梗塞のリスクを高めます。
自己血糖測定(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)は、自宅で手軽に血糖値をチェックできるため、生活管理(医師の指示のもと食前、食後、運動前後や就寝前など、1日の血糖値の変動を把握する)や治療見直しに役立ちます。
CGM (Continuous Glucose Monitoring)は、血糖値を継続的に測定できる血糖測定器です。皮膚にCGMセンサーを装着して、24時間365日、リアルタイムで血糖値の変動を把握することができます(リアルタイムCGM)。リアルタイムCGMの情報を用いて、血糖値スパイクや高血糖や低血糖の状況の把握、食事や運動、インスリン注射などの効果を分析し、生活管理や治療見直しに役立てます。
糖尿病による頻尿は、血糖値が高い状態が続くと、血液中のブドウ糖濃度が高くなって身体が水分を多く欲し、水分摂取量が増えることと、腎臓が糖分を尿として排泄するために起こります。また、糖尿病が進行すると末梢神経に障害が起こり、膀胱の働きが低下して神経因性膀胱になることが頻尿の原因となる場合もあります。 身体はこの濃度を薄めようと大量の水分を欲するため、喉が渇いて水分摂取量が増えます。 水分を多く摂ることで、排尿量(多尿)と排尿回数(頻尿)が増えるのです。 腎臓が血液中の過剰なブドウ糖を尿とともに排泄しようとする働きも、多尿の一因となります。 また糖尿病が進行すると、排尿をコントロールする末梢神経が障害されることがあります。 この神経の障害によって膀胱の機能が低下し、適切に尿を貯められないまま頻繁に尿意を感じる「神経因性膀胱」を引き起こすことがあります。特に、夜間に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」の症状が現れることも特徴です。
糖尿病の診断は、1回の検査結果だけでは確定せず、原則として同一の検査を別の日に再検査し、いずれも基準を満たすことで糖尿病と診断されます。ただし、多飲・多尿・体重減少などの典型的な症状があり、随時血糖値が200mg/dL以上の場合などは、1回の検査結果で診断が確定することもあります。
| 血糖値・ HbA1c | |
|---|---|
| 空腹時血糖値 | ≧126mg/dL |
| 食事2時間血糖値 | ≧200mg/dL | ※OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)を行うことで血糖値スパイクの診断が可能です。血糖値スパイクの特徴として、食後の強い眠気や疲労感、集中力の低下やイライラ、めまい、動悸、頭痛、 食後に空腹感を強く感じるなどがあります。ひどくなると気絶、意識障害を起こすこともあります。また血糖値スパイクにより糖尿病発症リスクが高まります。
| 随時血糖値 | ≧200mg/dL |
| HbA1c | ≧6.5% |
糖尿病が重度化すると、血糖値の異常な高さから尿に糖が混ざり、ケトン体という物質が生成されることで、尿から甘酸っぱいにおい、果物のような臭いがすることがあります。 尿の色や量に加え、「甘酸っぱいにおいがする」「泡が消えにくい」といった変化が見られた場合は、糖尿病の可能性が考えられます。 甘い臭いが続く場合は、放置せず早めに内科などを受診し、医師の診察を受けましょう。
尿が泡立つ場合、高血糖によって尿糖が増加したり、腎臓機能が低下することで尿タンパクが漏れている可能性があります。尿糖は尿の粘稠度を高め泡立ちを促し、尿タンパクは界面活性作用で泡の持続時間を長くします。尿の泡立ちに喉の渇き、頻尿、疲労感、顔や足のむくみなどの症状が伴う場合は、糖尿病の可能性が非常に高いです。
糖尿病性腎症が進行すると尿に血が混じることがあります。尿に血が混じる原因は腎臓の機能低下や尿路感染症の合併症です。肉眼で確認できない「尿潜血」として現れることが多く、糖尿病患者の場合は放置すると末期腎不全につながるおそれがあるので、速やかに医療機関を受診してください。
糖尿病神経障害になると血行障害、電解質バランスの乱れ、脱水症状などによって足がつりやすくなります。神経障害の症状を軽減するためには、水分補給やミネラル補給、体を温めること、フットケア、ストレッチなどが効果的です。
糖尿病でこむら返りになる方は、主に血行不良と糖尿病神経障害が関連しており、高血糖により血管や神経が障害されることで、筋肉への酸素や栄養の供給が不足し、筋肉の収縮(つり)が起きます。また、高血糖による電解質バランスの乱れもこむら返りの一因となることもあります。
糖尿病で手足の感覚が鈍くなる主な原因は糖尿病性神経障害です。 尿病性神経障害の初期症状として足先からしびれ、ピリピリ感、異常な感覚が現れ、進行すると感覚が鈍ったり、小さな傷に気づきにくくなります。
血糖値スパイクと隠れ糖尿病に関する用語集
インスリン:膵臓のβ細胞で作られる、血糖値を下げる唯一のホルモンです。インスリンは血液中のブドウ糖(血糖)を細胞に取り込み、エネルギーとして利用できるようにする働きがあります。インスリンの作用が不足(インスリン分泌量、インスリン抵抗性)すると、血糖値が上昇し、高血糖の状態になります。
GI値(グリセミック・インデックス):GI値とは、食品が食後の血糖値をどの程度速く上昇させるかを示す指数
糖尿病神経障害:糖尿病神経障害の症状は手足のしびれが出現し、怪我・火傷などの痛みに気づかなくなる「末梢神経障害」があります。 さらに、筋力低下や胃腸障害、立ちくらみ、発汗異常、インポテンツなどの「自律神経障害」があります。
糖尿病腎症:糖尿病腎症の症状
尿を作る腎臓の血管が悪くなり、徐々に尿が作られなくなります。腎症が進行すると、週に3回、医療機関で透析を受けなければならなくなり、日常生活に大きな影響を及ぼします。現在、人工透析になる原因の1位がこの糖尿病腎症です。