1型糖尿病と2型糖尿病の違い 原因・検査・治療



1型糖尿病と2型糖尿病の違いは1型糖尿病は自己免疫などによりインスリンが分泌しない病気(原因)、2型糖尿病はインスリンが分泌しているが、インスリンの働きが悪い病気(原因)です。



1型糖尿病発症原因は自己免疫などによりインスリン分泌が枯渇する事です

1型糖尿病発症原因は膵臓のベータ細胞というインスリンを作るベータ細胞が自己免疫により破壊されインスリン量が絶対的に足りなくなって起こります。 1型糖尿病の約半数は10代前半までに出現します。以前は小児糖尿病や、インスリン依存型糖尿病と呼ばれていました。



1型糖尿病と2型糖尿病の違い 1型糖尿病は若年発症が多い

1型糖尿病は若年発症(特に小児・青年期)が多く、主に自己免疫機序により膵臓のインスリン分泌細胞(β細胞)が破壊され、急速にインスリン依存状態となる病態です。4~6歳や10~14歳のピークを中心に発症し、喉の渇き、多飲、多尿、体重減少が特徴的な急性症状です。



2型糖尿病はインスリンが分泌しているが、インスリンの働きが悪い病気

2型糖尿病発症原因はインスリンの出る量が少なくなるタイプと、肝臓や筋肉などの細胞でインスリン作用が悪くなる(インスリンの働きが悪い)タイプがあります。また2型糖尿病は食べ過ぎや運動不足などの生活習慣が関係している場合が多く、日本の糖尿病の95%以上はこのタイプです。2型糖尿病発症原因は遺伝、過食、運動不足、肥満、ストレスといった生活習慣(環境因子)です。

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1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:検査 
血糖値、HbA1c、尿検査、インスリン分泌能(Cペプチド)、抗GAD抗体(1型糖尿病診断の検査)を測定します

2型糖尿病の検査(診断)は、1回の検査結果だけでは確定せず、原則として同一の検査を別の日に再検査し、いずれも基準を満たすことで糖尿病と診断されます。ただし、多飲・多尿・体重減少などの典型的な症状があり、随時血糖値が200mg/dL以上の場合などは、1回の検査結果で診断が確定することもあります。

空腹時血糖値での診断

・空腹時血糖値≧126mg/dL
食事2時間血糖値(OGTT2時間値)での診断

・食事2時間血糖値(OGTT2時間値)≧200mg/dL
随時血糖値での診断

・随時血糖値≧200mg/dL
HbA1cでの診断

・HbA1c≧6.5%

1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:糖尿病検査 HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)

糖尿病の検査でよく耳にするHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)とは、直近1~2ヶ月の平均血糖値を反映する検査の事です。 HbA1cとは、血液中のヘモグロビンに結合したブドウ糖の割合を示します。
HbA1cの正常値は通常4.6%〜6.2%とされています。

1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:糖尿病検査 OGTT(経口ブドウ糖負荷試験)

糖尿病検査でOGTT(経口ブドウ糖負荷試験)を行うことで血糖値スパイクの診断が可能です。血糖値スパイクの特徴として、食後の強い眠気や疲労感、集中力の低下やイライラ、めまい、動悸、頭痛、 食後に空腹感を強く感じるなどがあります。ひどくなると気絶、意識障害を起こすこともあります。また血糖値スパイクにより糖尿病発症リスクが高まります。

血糖値・ HbA1c
空腹時血糖値 ≧126mg/dL
食事2時間血糖値 ≧200mg/dL
随時血糖値 ≧200mg/dL
HbA1c ≧6.5%


※高血糖
血液中のブドウ糖(グルコース)濃度が正常範囲よりも高くなっている状態を指します。
血糖の正常値は、空腹時で70~100mg/dL、食後で140mg/dL未満です。
高血糖は糖尿病の主な症状の一つで放置すると網膜症、腎症、神経障害などの糖尿病合併症(しめじ)を引き起こします。 高血糖は、食事や運動習慣、遺伝的要因など様々な要因によって引き起こります。
食事で血糖を下げるには、食物繊維を豊富に含む食品を優先的に摂取し、糖質の吸収を緩やかにすることで血糖値の上昇を抑えることができます。
運動で血糖を下げるには、有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせることで、より効果的に血糖値を下げることができます。

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1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:糖尿病検査 Cペプチド(CPR)

糖尿病検査のCペプチド(CPR)検査は、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリン量を測る検査です。インスリンの分泌能「内因性インスリン」で1型糖尿病・2型糖尿病の診断や糖尿病治療に必要な検査です。

1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:糖尿病検査 HOMA-β(ホーマベータ)検査 

糖尿病検査のHOMA-β(ホーマベータ)検査は、空腹時血液データから、膵臓のインスリンの分泌能「内因性インスリン」を評価する指標です。1型糖尿病・2型糖尿病の診断や糖尿病治療に必要な検査です。



1型糖尿病と2型糖尿病の違いは:治療 
1型糖尿病はインスリン注射が必須です。2型糖尿病は生活習慣の改善(食事・運動)と内服薬やインスリン、GLP-1受動態作動薬などで治療します

2型糖尿病の治療

2型糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法の3本柱があり、高すぎる血糖値を正常域まで低下させ、合併症を防ぐことを目的としています。

2型糖尿病の糖尿病の食事療法

食べてはいけないものはありませんが、自分に合った分量で、バランスのとれた食事にする必要があります。食事療法は糖尿病治療の基本となるものです。

2型糖尿病の運動療法

2型糖尿病のは食事療法と並んで重要な治療になります。筋肉を減らさず脂肪を減らし、健康的な体質改善をするとともに、カロリーを消費する事で直接的に血糖を下げることが重要です。また、運動によりインスリンの働きが良くなるといったメリットもあります。しかし、急な激しい運動は、病状によっては合併症を悪化させる場合もあるため、医師の判断による運動処方が必要です。

2型糖尿病の薬物療法

薬物療法には、飲み薬(経口血糖降下薬)による治療とインスリン・GLP-1受容体作動薬の自己注射療法の二つがあります。 使用薬剤の選択は、個人個人の体質や合併症の程度にあわせて千差万別です。

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1型糖尿病の治療

1型糖尿病の治療は持続的なインスリン補充(注射またはインスリンポンプにより補充)が不可欠です。超速効型インスリンと持効型インスリンを組み合わせた強化インスリン療法(1日4〜5回)や、持続皮下インスリン注入療法(CSII)が一般的で、血糖測定と食事(カーボカウント)で血糖を管理します。



1型糖尿病専門外来では自身も1型糖尿病患者である加藤研医師と専門性の高いスタッフが協力してインスリンポンプ・SAP療法を用いて専門的な外来を行っております。

 2023年6月に開設した1型糖尿病専門外来(第1・第3土曜日) では、自身も13歳で発症した1型糖尿病患者である加藤研医師をリーダーに 糖尿病看護認定看護師・糖尿病療養指導士・管理栄養士と協力し医師診察前に血糖測定器からの血糖自己測定のデータやSAP療法のデータを直接パソコンに取り込み、データを解析し曜日や時間帯別による血糖変動の特徴やインスリンポンプの使用状況を把握し食習慣・カーボカウント指導などを含め患者さんと日常生活を振り返り、血糖コントロールの改善点発見に努めています。その後診察室に入っていただき次回外来までの方針を話し合います。看護師または栄養士の介入を希望されない場合は、医師の診察のみで対応しています。 インスリンポンプやSAPの有効な活用を学ぶには国立病院機構大阪医療センターでの入院導入がお勧めですが、入院が難しい患者さんには、当院で外来導入も行っています。
 <具体的には>
 (1)1型糖尿病を専門的に取り組む医師、医療チームに診てもらいたい方
 (2)1型糖尿病領域の最新治療法について医師・医療従事者から情報が知りたい方
 (3)1型糖尿病を発症して間もない方(今後の療養生活に不安を感じている方)
 (4)インスリンポンプ療法やSAP療法、リアルタイムCGM導入希望の方(インスリンポンプからSAPへ切り替え希望の方)
 (5)インスリンポンプ療法やSAP療法、リアルタイムCGMに興味があるが、導入に不安で相談したい方
 (6)今まで小児科に通院していたが、年齢などの問題で内科へ転科を考えている方
 (7)2型糖尿病と区別し、1型糖尿病専門外来で診てもらいたい方(同じ病気をもつ患者さんが集まる外来に通院希望のある方)
 (8)現在の通院先で血糖コントロールが不良で相談したい方
 (9)今までの変化のない1型糖尿病治療に不安で新しいことに挑戦したい、病気に向き合う上で何か自分を変えたいと思っている方

糖尿病の血糖自己測定(SMBG)・リアルタイムCGM

自己血糖測定(SMBG:Self Monitoring of Blood Glucose)は、自宅で手軽に血糖値をチェックできるため、生活管理(医師の指示のもと食前、食後、運動前後や就寝前など、1日の血糖値の変動を把握する)や治療見直しに役立ちます。
CGM (Continuous Glucose Monitoring)は、血糖値を継続的に測定できる血糖測定器です。皮膚にCGMセンサーを装着して、24時間365日、リアルタイムで血糖値の変動を把握することができます(リアルタイムCGM)。リアルタイムCGMの情報を用いて、高血糖や低血糖の状況の把握、食事や運動、インスリン注射などの効果を分析し、生活管理や治療見直しに役立てます。

・Dexcom G7(デクスコムG7):Dexcom G7(デクスコムG7)の持続グルコースモニタリング技術(Dexcom CGM システム、リアルタイム CGM (RT-CGM)システム)は、Bluetooth を介して、ウェアラブル センサーから近くのモニターまたは互換性のあるモバイル機器に定期的にグルコース測定値を送信します。Dexcom G7(デクスコムG7:Dexcom CGM)は、スキャンを行わずに、過去および現在のグルコース値やグルコースの変化速度などの血糖変動情報を計測、送信します。
画像提供:Dexcom社

SAP (Sensor Augmented Pump: サップ) 療法

SAP (Sensor Augmented Pump: サップ) 療法は、リアルタイムCGMを用いたインスリンポンプ療法のことです。リアルタイムCGMで測定されたグルコース値がインスリンポンプモニタ画面に表示され、血糖の変動傾向をいつでも確認することができます。またインスリンポンプが低血糖や高血糖の可能性があることをアラートで知らせてくれたり、低血糖の可能性があるときにはインスリンの注入を停止してくれたりします。

大阪医療センター糖尿病内科科長・大阪大学医学部臨床准教授   加藤 研(かとう けん)                                       

免許・資格
日本内科学会認定 内科認定医
日本内科学会認定 研修指導医
日本内科学会認定 内科専門医
日本糖尿病学会認定 糖尿病専門医
日本糖尿学会認定 研修指導医
日本糖尿病学会 近畿支部評議員
日本小児・思春期糖尿病学会 評議員
日本先進糖尿病治療研究会 世話人
[日本医師会認定] 認定産業医