肥満症治療薬外来

1.肥満症治療薬(GLP-1受容体作動薬:ウゴービ)をもちいた肥満症外来について

 当院では、2024年2月に保険診療で使用できるようになった、肥満症治療薬(GLP-1受容体作動薬:ウゴービ)を用いて、効果的な体重減少を目指す専門的な診療を提供しています。
 肥満症治療薬は有効な効果が期待されますが、副作用などのリスクも伴うため、慎重な経過観察が必要です。肥満症治療の基本は食事療法と運動療法にあり、これらは薬物治療を受ける際も並行して継続する必要があります。当外来では、これらの基本治療に加え、個々の状態を考え、有用と判断した場合は、肥満症治療薬を用いることでさらに効率的な減量を目指します。
薬物治療に至るまでには、医師の診察、栄養指導を含む複数回の通院が必要です。初診から薬物治療開始までに最低でも6ヶ月間を要します。薬物治療中は筋肉量の維持や増量を行うことを目指して、理学療法士による運動指導も併行します。また薬物治療終了後も、リバウンド防止のために定期的なフォローアップが必要となります。
 私たちは、患者さん一人ひとりの状況に合わせた、安全かつ効果的な治療プランを提案し、健康的な体重減少へと導きます。

2.下記の①、②を両方とも満たす方が保険治療の対象となります
(当院では自費診療はおこなっておりません。)

 ①高血圧、脂質異常症、2型糖尿病のいずれか1つ以上の診断がなされており、いずれかの疾患で適切に治療薬の服用が行われている方。(初診時にお薬手帳もしくは現在内服している薬の詳細がわかる書類が必要です。)
 ②BMIが35 kg/㎡以上の方、もしくはBMIが27 kg/㎡以上あり2つ以上の肥満症に関連する健康障害(下記記載の11疾患の内2つ以上)を有する方。

 <肥満症に関する健康障害>
 (1)耐糖能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
 (2)脂質異常症
 (3)高血圧
 (4)高尿酸血症・痛風
 (5)冠動脈疾患
 (6)脳梗塞
 (7)非アルコール性脂肪性肝疾患
 (8)月経異常・不妊
 (9)閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
 (10)運動器疾患
 (11)肥満関連腎臓病

3.肥満症治療薬での治療開始の条件と処方可能期間
(当院では自費診療はおこなっておりません。)

 ①ウゴービ開始までに、医師の診察、栄養指導や運動指導を当院での初診から薬物治療開始までに最低でも6カ月間を要します。
 (他院での治療期間はカウントされません。)
 ②ウゴービ開始後も2ヶ月に1回以上の栄養指導が必要です。
 ③ウゴービは2週間毎の処方となります。
 (*2024年12月1日以降は4週間処方が可能です。)
 ④ウゴービの最大投与期間は68週間です。
 ⑤ウゴービの投与終了後は経過観察をおこない、必要があると判断された場合は再投与も可能です。

◎肥満症治療薬外来についての詳細は
以下の電話番号にてお問い合わせください。
【 TEL. 072-971-1221 】

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