糖尿病・心臓病・腎臓病・肥満症・高血圧・脂質異常症などの
生活習慣病および内科疾患全般にわたり専門医が診療します
糖尿病とは、ブドウ糖をエネルギーとして利用するために必要な膵臓(すいぞう)で作られるインスリンというホルモンが不足したり、インスリン作用が低下することなどが原因となって、ブドウ糖(*1)をエネルギーとして利用できなくなり、血糖値が上昇(高血糖状態といいます)する疾患です。
慢性的な高血糖が続くと、体中の血管がしだいにぼろぼろになり、眼、腎臓、神経などの障害や、動脈硬化促進による心筋梗塞、脳梗塞、末梢動脈閉塞症などの合併症を誘発する可能性が高くなります。
ブドウ糖(*1)
食事から摂取したいろいろな種類の糖質(ごはん・パン・うどん・トウモロコシ・じゃがいもなどの炭水化物)が体の中でブドウ糖になります。
血糖コントロールを行わないでいると、糖尿病発症から約10??15年でこれらの合併症が出てくるといわれています。良好な血糖コントロールをおこない、これらの合併症が出ないようにする事が重要です。
動脈硬化は、血管の弾力性が失われて硬くなったり、血管壁にコレステロールなどがたまって血管の内腔が狭くなり血液の流れが悪くなった状態です。 糖尿病は高血圧、肥満、高脂血症とともに、動脈硬化を引き起こす危険因子です。これらの因子は一つ一つが軽いものであっても、積み重なると急激に動脈硬化を進行させ、深刻な血管障害を引き起こしてしまいます。その発症リスクは、危険因子が0(ゼロ)の人を1とすると、因子が増えるごとに上昇し、3??4個になると約30倍ものリスクに上昇してしまいます。(下記グラフ参照)
メタボリック症候群とは、内臓脂肪が過剰に蓄積することによって、インスリン抵抗性、高血糖、高血圧、高脂血症、遊離脂肪酸の増加、アディポサイトカイン(脂肪から分泌されるホルモン)などの分泌異常などが起き、それらが重なり合った結果、動脈硬化が促進されていく病気です。血糖値や血圧、血清脂質などの個々の検査値はそれほど高くないにもかかわらず、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)や脳卒中(脳血栓症など)にかかる確率が格段に高くなります。
下記ホームページをご参照ください。
糖尿病の治療は、食事療法、運動療法、薬物療法の3本柱があり、高すぎる血糖値を正常域まで低下させ、合併症を防ぐことを目的としています。
食べてはいけないものはありませんが、自分に合った分量で、バランスのとれた食事にする必要があります。食事療法は糖尿病治療の基本となるものです。
運動療法は食事療法と並んで重要な治療になります。筋肉を減らさず脂肪を減らし、健康的な体質改善をするとともに、カロリーを消費する事で直接的に血糖を下げることが重要です。また、運動によりインスリンの働きが良くなるといったメリットもあります。しかし、急な激しい運動は、病状によっては合併症を悪化させる場合もあるため、医師の判断による運動処方が必要です。
薬物療法には、飲み薬(経口血糖降下薬)による治療とインスリン自己注射療法の二つがあります。 使用薬剤の選択は、個人個人の体質や合併症の程度にあわせて千差万別です。
糖尿病の発症に遺伝的な要因が大きいと予測されております。自分から見て近い親族に、糖尿病の人が複数あれば特に注意が必要です。
定期検診を受けることも大切です。検診で糖尿病そのものが発見される場合や、糖尿病になりやすい体質を指摘される場合もあります。肥満、食べ過ぎ、運動不足、お酒の飲み過ぎといった危険なライフスタイルについて注意を受けることもあるかも知れません。
検診を受けたら、そこで受けた生活上の注意や医学上の指示を守ることが大切になります。検診で糖尿病を発見されていながら放置して、残念ながら病気を進行させてしまう人が案外多いのが現状です。そうならないためにも、普段から十分に気をつけ、医師に相談する事も大切です。
近年の研究成果により、合併症の発症や進展には遺伝因子と生活習慣による「個人差」のあることがわかってきました。この「個人差」を診療現場に反映できるよう、開発されたのが、遺伝子情報解析システム「サインポストDM」です。
「サインポストDM」は、大阪大学医学部附属病院の山崎義光病院教授の研究成果をもとに、全国で約6000例の臨床データを解析して開発されたものです。このシステムは、統計学的な方法を用いて合併症の発症や進展を予測する遺伝子情報解析システムで、糖尿病患者様ひとりひとりの遺伝因子と生活習慣から、合併症の「かかりやすさ」や「進みやすさ」を早期に予測するものです。糖尿病の合併症を発症させない、進行させないことを目的に遺伝子情報を糖尿病治療に取り入れることが可能となります。
糖尿病関連リンク
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